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職務発明ガイドライン案の説明会に出席

N811_horagohoubidayo_TP_V平成28年1月27日に名古屋商工会議所で行われた「平成27年改正特許法 職務発明ガイドライン案説明会」に出席しました。企業の知財関係者にとって関心が高い内容であるため、会場は満席で大盛況でした。

このガイドライン案はどのようなものかというと、職務発明において企業(使用者)から従業者に付与される「相当の利益」をどのように確定すべきかを示す指針です。

職務発明における「相当の利益」とは、平成27年改正(平成28年4月1日施行)で新たに導入される概念です。
この概念は、従来の「相当の対価」すなわち金銭に限らず、「その他の経済上の利益」まで含みます。
「その他の経済上の利益」としては、例えば、留学の機会、ストップオプション、金銭的処遇の向上を伴う昇進などが考えられます。

職務発明ガイドライン案の内容ですが、使用者と従業者との間で「相当の利益」を確定するまでの過程において次の3点が重要とされています。

  1. 「相当の利益」を決定する基準案の協議
  2. 「相当の利益」を決定する基準の開示
  3. 「相当の利益」の決定に関する意見の聴取

1.基準案の協議

まず、使用者と従業者との間で「相当の利益」を決定するための基準案について協議する必要があります。
協議の方法は、特定の制約はなく書面や電子メールでも可能です。
また、使用者は、従業者の代表者を通じて協議を行うこともできます。
協議の程度としては、話合いの結果、合意をすることまで求められてはいませんが、実質的に協議を尽くすことが望ましいとされています。

2.基準の開示

次に、「相当の利益」を決定するための基準を、従業者が見ようと思えば見られる状態にする必要があります。
開示の方法についても、特定の制約はなく、求めに応じて書面で開示する他、掲示板、電子メール、イントラネット、ウェブサイトに開示することも考えられます。

3.意見の聴取

最後に、基準に基づく「相当の利益」の決定に関して、使用者は従業者から意見を聴く必要があります。
意見の聴取についても、特定の制約はなく、聴取の時期は、利益を付与する前であっても後であっても構いません。
使用者は、従業者の意見に対して真摯に対応する必要がありますが、合意まで求められてはいません。

今後のスケジュール

平成28年4月1日に平成27年改正特許法が施行された後、正式なガイドライン(改正特許法第35条第6項の指針)が告示される予定です。

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