世界の特許出願件数が過去最高の317万件 中国が4割超える

WIPO(世界知的所有権機関)は、2017年の特許出願件数が前年比5.8%増の316万8900件になったと発表しました。

8年連続の増加で過去最高を更新。

特許出願の受け付け国・地域当局別件数をみると、

1位は中国の138万1594件で、7年連続の首位。前年から14.2%増え、全体の43.6%を占めました。

2位は米国の60万6956件(前年比0.2%増)、

3位は日本の31万8479件(同0.03%増)で、いずれも微増。

4位は韓国の20万4775件(同1.9%減)、

5位は欧州特許庁(EPO)の16万6585件(同4.5%増)。

上位5位の全体に占める割合は84.5%。

WIPOが昨年3月に発表した国際特許の出願件数では、中国が日本を初めて抜き、米国に次ぐ2位となりました。

中国での出願は、電子機器やコンピューター技術、デジタル情報通信の分野が目立っており、情報通信などのハイテク産業を育成するため、知的財産権の保護を積極的に進める姿勢を改めて裏付けた形です。

企業による国際特許出願件数でも、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)、中興通訊(ZTE)をはじめとしたハイテク企業が大幅に出願を増やしています。

一方、トランプ米政権は、中国が技術移転を強要するなど、知的財産権を侵害していると批判、米中貿易摩擦の要因の一つとなっています。

製造業の高度化目指す「中国製造2025」

中国は、ハイテク産業を育成する「中国製造2025」計画を掲げ、知財の保護に積極的な姿勢を示しています。

「中国製造2025」は、次世代情報技術や新エネルギー車など10の重点分野と23の品目を設定し、製造業の高度化を目指す国家戦略です。

第1段階である25年までの目標は「世界の製造強国の仲間入り」としています。

品目ごとに国産比率の目標を設定しており、例えば、次世代通信規格「5G」のカギを握る移動通信システム設備では25年に中国市場で80%、世界市場で40%という高い目標を掲げています。

また、産業用ロボットでは「自主ブランドの市場占有率」を25年に70%としています。

中国政府は「中国製造2025」の策定後、関連産業に対する金融支援や、基盤技術の向上支援などの施策を相次ぎ打ち出しています。

一方、米国は、昨年の米中貿易協議の中で、中国に対し、関連産業への補助金といった政府支援の中止など、計画の抜本的見直しを要求しています。