音楽教室の著作権使用料訴訟 生徒の演奏は対象外

 ピアノなどの音楽教室がレッスンで使う楽曲の著作権使用料を徴収されるのは不当だとして、ヤマハ音楽振興会など教室を運営する約250事業者が、日本音楽著作権協会(JASRAC)を相手取り、徴収権限がないことの確認を求めた訴訟の控訴審で、2審の知的財産高等裁判所は、音楽教室側の訴えを一部認め、講師や生徒の演奏に著作権が及ぶと判断した一審判決を一部変更し、レッスンでの生徒の演奏についてはJASRACに使用料を請求する権利がないとする初めての判決を言い渡しました。

 音楽教室での演奏が著作権法が定める「公衆に直接聞かせることを目的とする演奏」といえるかが争点となっていました。

 判決では、「生徒の演奏は自らの技術の向上が目的で、その本質はあくまでも教師に演奏を聞かせ、指導を受けること自体にある」と指摘した上で、「公衆に聞かせることが目的とはいえない」と結論づけました。

 一方、その他の教室側の控訴はいずれも棄却。教師による演奏や音源の再生は、「演奏された小節数を問わず、演奏権の侵害行為が生じる」として使用料徴収の対象に当たると指摘しました。

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投稿者プロフィール

HAYASHI Takaaki
HAYASHI Takaaki弁理士
特許や商標などの知的財産の専門家。特に半導体・自動車・遊技機の技術分野において実務経験が豊富。諸外国の知財実務にも精通しており、特にインドネシアに関しては知財以外のビジネス情報にも詳しい。