
大ヒット漫画「鬼滅の刃」の登場人物が着用している羽織のデザイン3種類が商標登録されました。漫画の版元である集英社は、2020年6月24日、作品中に登場する6人が身に着けている羽織や着物の柄を対象に商標出願しました。特許庁は、今年6月3日、このうち3種類を商標登録しました。

主要キャラクターとして登場する冨岡義勇、胡蝶しのぶ、煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)が着ている羽織のデザインです。指定商品は、電子機器関連、アクセサリ関連、文房具関連、かばん関連、被服関連、おもちゃ関連。悪質な便乗商品、違法なコピー商品を阻止する狙いがあります。
一方で、ほかの竈門炭治郎(かまどたんじろう)などが着用していた羽織のデザインに対しては、特許庁より拒絶理由通知書が発行されています。

竈門炭治郎の緑と黒の正方形を互い違いに並べた柄に関して、通知書では、「いわゆる『市松模様』の一種と理解されるものですから、全体として、装飾的な地模様として認識されるにとどまり、かつ、その構成中に自他商品の識別力を有する部分を見出すこともできない」として登録を認めませんでした。
商標法では、原則として地模様(模様的に連続反復する図形等)のみからなる商標は、識別力がないという理由で登録を認めていません。一般的に、服や着物の柄は装飾的な地模様に該当し、登録を拒絶される可能性が高いといえます。
ただし、その地模様によって他の商品と識別できることが認められれば、登録される場合があります。例えば、伊勢丹の紙袋のチェック柄(伊勢丹チェック)は消費者に周知されており、自他商品の識別力があるとして、最終的に商標登録(登録第5241411号)されています。
<特許出願(特許申請)の基礎知識>
特許申請の手続きガイド:流れとポイントを解説
特許出願は、新しいアイデアや技術などの発明を保護するために重要な手続きです。そして、特許出願には複雑な手続きや法律的な要件が存在するため、特許出願の流れについて理解することは重要です。本記事では、日本の特許出願の流れに […]
特許申請費用の把握と最適化:コストを抑えながら保護を実現する
特許出願を行う際には、特許出願に伴う費用について理解することが重要です。本記事では、「特許出願の費用」に焦点を当て、特許出願にかかる費用の詳細について解説します。特許申請を検討している方や興味を持っている方にとって、こ […]
特許申請の代行サービスを利用するメリットと手続きのポイント
特許申請は、発明や技術的な革新を保護するために非常に重要な手続きです。しかし、特許申請は専門的な知識や綿密な書類作成が必要とされるため、多くの人にとっては困難な作業となる場合があります。そこで、特許申請の代行サービスが […]
特許取得費用の助成制度とは?出願人の負担軽減と支援策を解説
審査請求料・特許料の軽減制度 特許出願を特許庁に審査してもらうための審査請求料は、通常、基本料138,000円に「請求項の数」×4,000円を加えた金額です。 また、特許権を10年間維持するための特許料は、基本料22 […]
簡単な工夫では特許取得は難しいのか?成功のための戦略とアプローチ
特許性に関して後知恵での判断は禁物 特許庁の審査官が審査を行う際に注意を払うことの一つに、「後知恵に陥らないようにする」があります。 特許出願にあたって、発明者・特許出願人は、発明の目的(発明が解決しようとする課題) […]
物の発明と方法の発明の違いとは?特許申請における重要なポイントを解説
発明のカテゴリー 「特許権者は、業として特許発明の実施をする権利を専有する」(特許法第68条)というのが特許権の独占排他的な効力です。ここでの「特許発明」とは、特許を受けている発明のことをいいます。そして「業として」とは […]
あたなは、このようなことでお悩みではありませんか?
- 自社のビジネスモデルをパクられたくない。
- どの程度のアイデアなら特許を取れるのだろう…
- 構想段階ではあるがビジネスのアイデアを守りたい。
- 中小企業が特許を取ることに意味があるか疑問がある。
- 特許を取るには費用がかかりそうだが元を取れるの?
- 特許申請のために何をすべきか分からない。
